2019.04.25
老朽アパートやマンションの今後は(これも大きな負動産)?
老朽アパートやマンションを相続までにどうしますか?
老朽化したアパートやマンションは、空室が目立つことはもちろんのこと低家賃で収益性が低いにもかかわらず、修繕費がかかるなどの多くの問題点を抱えています。これを次の世代に引き継がせることは大きな重荷を背負わすことになります。
建物はどんどん老朽化するため、いずれ決断しなければならない時期が来ますが、その時にはオーナー(家主)も比例して年をとっていきます。オーナー(家主)が元気なうちにどうするかを決断しないとまさしく負動産を次の世代に残すことになりかねません。
方向性は、①現状のままで売却 ②立ち退き後、解体して売却 ③大規模修繕 ④建替え ⑤何もしない の5つではないでしょうか。⑤の何もしないは、まさしく次の世代に負担を背負わすことになるので、ここでは考えません。
①現状のままで売却
これは買い手がいるかが問題で、いたとしても相場より相当低い価格での取引になるでしょう。しかし、今後の維持管理の苦しみからは逃れられます。空室がない状態なら売却のチャンスといえるでしょう。
②立ち退き後、解体して売却
これは、立ち退きに時間を要することと相当の立ち退き費用が発生します。また解体費用も発生します。これらの費用を超える土地の売却価格が見込める状態ならチャンスといえるでしょう。人口減少の続く地方の住宅地は今後土地価格が上昇することは恐らくないでしょうから、時期を見誤らないことが肝要です。
③大規模修繕
これは、投資コストに対してどれだけの収益を見込めるか、構造上大規模修繕が適当かなど見極めて判断することが必要で、無駄遣いにならないようしなければなりません。
④建替え
これは、②と同様に立ち退きに時間を要するとともに、その地域の将来住宅需要を見極める必要があります。その上で需要が見込めるなら時間はかかるかもしれませんがチャンスです。しかし、建替え事業の事業主を誰にするかを相続問題も含めてよく考えておかなければなりません。
いずれにしても、この問題を先送りするのではなく、次世代のことを考えて現世代が処理しなければなりません。