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「負動産」スパイラル化の恐怖

 地方都市では、戸建て住宅のマイナス価格という厄介な問題が顕在化してきました。戸建て住宅は、不動産鑑定評価の立場で考えると「自用の建物及びその敷地(自建て)」の類型の不動産になり、最有効使用の観点から建物を取り壊すことが妥当と判断される場合において、更地価格から取壊し費用を差し引いた価格が適正な不動産価値となります。この更地価格から取壊し費用差し引いて求めた価格がマイナス価格となる場合が地方都市の住宅地で実際に見受けられるようになってきました。今まではあまり考えてこなかったことが、農村部だけでなく、地方都市の住宅地でも当たり前になりつつあります。舞鶴市のような人口8万人の都市でもこのような状況が顕在化しつつあり、今後も人口が減少していく地域では、土地価格の低下と取壊し費用の上昇で一般的になることが容易に想像できます。

 こうなると相続の際は、もう見て見ぬふりをするしかないということになるでしょう。一般的な戸建て住宅でも、固定資産税は10~20万円近くかかります。今後住むこともない不動産の売り時は「今」がチャンスなのかもしれません。しかし、既に買い手は徐々に見つかりにくくなっているのが現実です。すなわち、現在所有している不動産は、2028年頃の「大量相続時代」には4分の1が空き家と化し、その頃には住宅地価格が半額になっていることになります。皆が現在信じている不動産の価値は、ほとんど崩壊してしまうと考えておくべきです。
 このように「不動産の相続で損をするケース」が増えていくなかで、不要な資産の『押しつけ合い』が家族間で多発することになるでしょう。『貯金はいるけど厄介な不動産はいらない』と誰かが言い出せば、「相続」が「争族」化してしまうことが懸念されます。相続放棄や押しつけ合いが続けば、行政も家族も手をつけることができない「負動産」が増加していくことになります。

 一度「負動産」のスパイラルに巻き込まれれば、もはやどうすることもできないことになります。それが「大量相続時代」に待ち受ける「負動産」の恐ろしい現実なのです。現在のところこの問題に関する有効な処方箋はないのが現実ですが、確実に言えるのは、地方都市等の人口減少が進む地域の住宅地価格はこれからも需要と供給の原則から下落が続くことです。「大量相続時代」が来る前に、「マイナス価格」になってしまう前に、また、「ババ抜き」になってしまう前に処分するのが、悲しいかな現時点で取りうる有効な方策になっています。